その場でしばらく
ぼんやりしていると

何か暖かいものが
頬に当たった。










「わ…コーンスープ…?」

「やる…」












どうやら崎美君が
自販機で買ってきて
くれたみたい。










もしかしてさっきは
これを買いに
行ったのかな。















「…あたしさ」

「ん」

「せっかく崎美君が
チャンスくれたのに…

渉太に言えなかった」

「それでいいの?」

「…後悔してない。



って言ったら
嘘になるけどね?



だけど…言えないよ。



あたし美紅のがんばり
知ってるもん。

渉太も本当に
美紅が好きなんだ、
ってわかったもん。



あたしが変に
口をはさんで、

2人がぎこちなく
なっちゃったら
かわいそうじゃない。











…あたしは
美紅とも渉太とも
友達だから」