「あ、おーい」

「…おす」










待ち合わせ場所に着くと
すでに崎美君が
立っていた。










「まだ15分前だよ?」

「アンタもだろ」

「そりゃデートに
遅刻は禁物だもの!
女の子の常識よ!」

「ああ、そう…。



…アンタさ」

「なあに?」

「渉太、この前アンタを
ほめてたから。

多分見込みあるよ」

「え…」











ちょっとそっぽを向いて
崎美君は言う。







じんわり心が
暖かくなった。












「ありがとう。
あたしこんな事には
負けないから!」