「はーあ、すっきりしたー」 「はいはい、早く戻ろ」 口を濯いで、 あたしは一刻も早く戻りたかった。 青木くんのことなんかもうどうでもいいはずなのに、黒沢との関係を怪しまれたくはない。 手早く使った歯ブラシを戻していた。 「桃谷ー」 呼ばれた方に目をやる。 「ん?」 ちゅ