ちょっとでも
青木くんに笑ってほしい。
あたしと居て楽しいって思ってもらいたい。
このまま帰りたくないよ……
「あっ」
青木くんは一言声に出すと、車を静かな空き地に停めた。
「えっなに?」
あたしは急なことに心配して、青木くんの方を向く。
振り向いたら、すぐ近くに青木くんの顔があって
びっくりして、目をそらせなかった。
車の席の間には少し距離があって、青木くんはあたしの体を寄せながら助手席に前のめりになった。
「………」
青木くんの感触。
青木くんの匂い。
あたしは動けない。
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