窓についたしずくが大きくなって上から下へと滑り落ちる

窓の向こうにみえる都会は完全に雨の街と化して、人々は色とりどりの傘をさしている

雨は止むことなく続き、都会のコンクリートに当たってははじけた

あの時の記憶が蘇ってしまう

とても幸せだったあの時

二人で無理矢理一つの傘に入ったあの時、右肩がびっしょりだった僕と左肩がびっしょりだった君




今はもう僕の傍に君はいない

窓についたしずくが大きくなって上から下へと滑り落ちる

僕の頬についたしずくが大きくなって上から下へと滑り落ちる