ねえ、知ってる?

「月って自分では輝けないんだよ」

「太陽の光を受けて光ってるんだよ」

夜空には星が数えきれない程あり、綺麗な月が僕等を眺めていた

首にはマフラーをまき、手には毛糸の手袋をはめている

オリオン座がくっきり見える季節だった

隣で月を眺める君は僕の太陽だった

君の光で僕がいる

僕は君がいなかったらなにもできないんだ

「俺はいつかお前の太陽になるから!!」

「え?」

月が笑って僕等を見ていた