心配してた林檎がバイクの音を聞き付けて外へ飛び出して来た。



顔を見るなり安堵の表情。



「話し合ったらわかってくれた」

「虎君…血の匂いがする…」

「おめぇは犬かっ!!」

「無傷でよかった!!」



俺が負けるわけねぇだろ。



だって夏休みだ、ケガで楽しみを減らしたくない。



「親父!!」

「海里…」

「俺、春から林檎と同じ学校に行く!!」

「そうか!!受験する気になったか…。ありがとう虎之助君!!」



林檎の両親はうちの学校をどんな高校だと思ってるんだろうか…。



あの根っからのヤンキー校を…。



「それじゃあ林檎と二人暮ししなさい」

「おぅ!!よろしくな虎さん!!」

「マンションにしようかしらね~」



おい、林檎んちに転がり込むだと?



話しが理解出来ねぇ。



それはあれか?



海里が来たらラブホ代わりの林檎の部屋が使えないってことか?



殺すぞ弟…。