嫌な予感…。



「サッカーをケガでやめてからあんな風になってしまったんだ…」

「それは辛いですよね…」

「虎之助君なら歳も近いし!!少し話し相手になってもらえないかな…」



やっぱり…。



虎君がそんなめんどくさいことするわけないじゃん。



「話してみていいですか?」

「本当か!?頼りになる若者だ…」

「僕なんかがお役に立てるかわかりませんけどね」



危険だよ絶対…。



見えないとこ殴ったりするんでしょ…。



話し合いになんかならないよきっと…。



ふたりで訪れた弟、海里の部屋。



ベッドに俯せになってなにもしてない…。



ただボーッとしてるだけ。



「海里?」

「ほっとけよ…。彼氏来てんだから俺に構うな」

「なんか嫌なことでもあるの?」

「ねぇよ別に…」



あたしを遮るように前に立ったのは虎君…。



あぁ…。



今から修羅場だよ…。



家が壊れないことを祈ろう…。