大事なバイクだけは傷をつけられたくないって理由で自転車通学。



ケンカしてほしくないけど、あっちから売ってくる。



それには負けてほしくないし…。



複雑な心境…。



「いってぇ~…」

「せっかく治ったと思えばまたこれ…。どうすればいいの?」

「知るかよ…。ところ構わずあっちから仕掛けてくんだ。負けたら恥だろ」



虎君の気持ちもわかるんだけど…。



どうにかならないかな…。



痣だらけの体が可哀相…。



光輝君もまだ万全じゃないから虎君を助けるなんてムリだし…。



あたしなんかがどうにかできる問題でもないことは確か。



「林檎、もういい」

「うん、ここ消毒したら終わ…キャッ!!」

「悪いな、少し付き合え。苛立ちが治まんね…」



ケンカの後は毎回こうだ…。



激しくて、熱くて…息ができなくなりそう…。



情熱的ってより感情的…。



そんな虎君に、あたしは支配されてる。



触れ合えば触れ合っただけ愛を感じてしまう…。



好きぃ~…。