慌てて教室に飛び込むと、チビとモモがいた。



マジ…よかった…。



「なにしてんだ虎。そんなとこにしゃがみ込んで」

「もう…心配させやがって…あのバカ…」

「は!?意味わかんねぇ」

「翠、林檎呼んでくれ…」



全力疾走で疲れて廊下に座ってると、少し目が腫れてる林檎が目の前に立った。



泣いたらしい…。



「虎君の顔見たくないんだけど」

「偉そうだな」

「偉そうなのは自分じゃん!!二股だったの!?それとも本命はあっち!?」

「あ!?お前バカなんじゃねぇか!?どう見たって一方的だっただろーが!!」

「わかんないよそんなの!!なんでのぞみチャンが泣いてて虎君が抱きしめてんの!?」

「だからあれは」

「知らない!!聞きたくない!!もう…虎君なんか大嫌いっ!!」



大嫌い…大嫌い…大嫌い…。



勘違いだって言わせてもくれねぇのかよ。



もう俺もいい。



「だったら勝手にしろクソ林檎」

「勝手にするもん!!」



マジ…ムカつく。