電話を掛けてもメールを入れてもフルシカト。



家に行こうと思った瞬間、慌ててる親父の顔…。



「会長が引退するって言い出した!!」

「あっ、うん…」

「将来的な後継者はお前にと…どうしてこんな急な…ときかく虎之助、会議だ!!」

「は!?」

「本社に行くぞ!!」



全く休むヒマがねぇ…。



なんでこのタイミングだよ祖父さん…。



俺は林檎の誤解を解かなきゃ…。



「なにしてる!!急げ!!」

「わ、わかったっつーの!!」



あぁ、言い訳もできないまま深みにハマる気が…。



その日はそのまま林檎にシカトされてた。



マジでヤバイ…。



始業式の朝、寝ずに行った学校ではのぞみと同じクラス…。



まずは林檎んとこに…。



「虎さぁ~ん!!」

「なぁっ!?海里っ!!」

「アレ?林檎は?」

「は!?帰ってねぇの!?」



海里いわく、昨日は帰って来なかったと…。



まさか誰かに拉致られたなんてこと…。