しかも顔付きが見たこともないほどやつれてる…。



なんだか…小さい…。



「こう見えて70過ぎてる。娘に嫌われ、孫達にも怖がられ。もう息子達に任せることにした」

「引退…するんですか?」

「ただの爺さんになってみたくなっただけだ。この家にひとり、自由気ままに生活してみるのも悪くないだろ?」



そんな話しをしに来たんじゃなかったのに…。



ビックリして声が出なくなった。



ただ俺は…祖父さんに認めてほしくて来ただけだったのに…。



「虎之助、時期社長はお前に任せる。お前はお前のやりたいようにやるといい」

「は…い…」



なぜか泣きそうになった。



認めてくれてたんだろうか…。



俺はもっと頑張らなきゃいけない。



身を引いた新太郎と、俺に希望を託した祖父さんのためにも…。



俺は…やりたいようにやる。



文句なんか言わせないくらいデカくなってやるから。



俺は祖父さんを尊敬してます。