ガタガタ震えてしまう体を落ち着かせようとしても涙しか出て来ない…。



どうしよう…。



震えが止まんない…。



「林檎~、着替え持って来てねぇからここにっ…」

「虎君っ…」

「悪い、ひとりにすんじゃなかった…」



ギュッと力強く抱きしめられた。



零れ落ちる涙は全部虎君の制服に染み込み、あたしの不安も一緒に虎君が吸収してくれるような気がした…。



「一緒に入るか」



一緒に入ったお風呂でも止まらない涙…。



ふたりで浸かるお湯の温かさ…。



やっぱり助けてくれた…。



虎君を信じてよかった…。



「もう泣くな」

「だってっ…」

「俺が嫌になったか?」

「えっ!?」

「千景の女、今日の林檎と同じ目にあって別れてる…だから…。林檎も…イヤになったならって…」



それでも虎君のそばにいたいと思うのは間違いですか?



いつだって助けてくれる…。



虎君を信じてるから…だからそばにいたい…。