帰って来た光輝とその女にオレンジを切らせて林檎の口に入れた。



「甘い~!!」

「うまい?」

「うん!!ありがとう光輝君とその彼女さん!!」



失礼だな林檎…。



名前くらい覚えてやれ…って、俺も知らねぇや。



「なんなの?なんか見てるとムカつくんだけど」

「なにがだよ!!」

「虎が林檎にあ~んとかさぁ、お前実はツンデレとかって生き物だろ!!」

「今のはマズいかマズくねぇか調べるために林檎に先に食わせたんだろーが!!」

「「…………気の毒」」



それでも林檎は喜んで俺の手からオレンジを食うんだ。



誰がどう見ても安い女だな林檎…。



そこが好き。



ドラマが終わってから話し掛けられた。



「虎君はどっちだと思う!?」

「さぁな。俺なら男気溢れるタカシに行くけどな」

「えぇぇぇ~…。あたしはユキオとくっついてほしいなぁ~…」

「見る目ねぇな林檎」

「だってあたし、虎君が好きなんだよ?」



どんな意味じゃコラ。