目が…。



合ってる。



また頭の中で鳴る警報が聞こえなくなるほど…。



一瞬で彼の瞳の強さに惹かれてしまった。



ひとめ…惚れ…。



パンパンッと制服に着いた砂を掃いながら近づいて来た彼…。



傷だらけの顔であたしを見つめる…。



「Disregard?」



血が滲む唇が発した英語はキレイすぎる発音…。



ごめんなさい、意味がわからない…。



「えっと…無視?」

「えっ!?あっ…」



どうしよう…。



彼がさっき発した言葉も忘れてるあたしには答えようがない…。



頭の中が混乱する…。



だってあたし…。



今までこんなキレイな狂犬、見たことない…。



「す、好きです!!」

「えっ!?」

「はっ!!ごめんなさい!!じゃっ!!」



な、なにを言ったのあたしは!!



『好き』って言った!?



なに!?



なんで!?



ほてる顔を両手で隠しながら逃げた。