俺の腰あたりに、
腕をまわしたモニカが、
苦しいほどに、
その体を押し付け、俯き、
肩を震わせて泣き始めた。


要約、自分を
とりもどしてきたのだろう。


彼女の髪を流し、
手ですいてやりながら、
その体を思い切り抱き返す。



そして

水分を含み、
重くなったドレスを
引き裂いた。


「ジニ・・・?
何・・で・・?」


モニカが、俺を見上げる。


とけた・・のか・・?


暗示が・・・


いや、


・・・そうするつもり

だったけど・・



俺は
許されるの・・
だろう・・か・・?



彼女の愛する、
数少ない大事なモノの内
一つを、奪った罪を。


覚悟していたはずの、結末。

心の準備が不十分だったせいか
戸惑いが生じる。


「ジニー。

泣かないで。

あなたは、私が守るから。」

モニカの台詞に、ハッとする。

自分が、
涙を流していた事に
驚いた。

彼女が、
俺の頬を、
指を伸ばして撫でる。


そのまま首筋に腕を絡め
背伸びをして、
耳元へ唇を寄せ、
その言葉をささやいた。