俺は、いつか、

神に罰せられるだろう。


信じてもいない神に。


人間の分際で、
ヒトを裁くべき
人間の法も学ばず、
己の判断で
誰かを、力でもって
裁こうとしている事を。

こうして、若い命に、
期限を与えてしまった事を。


これから、俺は、
償いきれぬほどの罪に
手を染める事になるだろう。


「モニカ・・・行こう。」

身動きもとれぬ状態の彼女を
抱き上げ、歩き出す。


「お前は・・・俺が守るから。
書き替えた誰かとしてではなく
本来あるべき姿での
お前を・・・。」



彼女は、
言葉を返すことも、
泣き叫ぶことも
なかった。


ただ無言だった・・・


終始、無言だった。