ベストは・・・


キムの依頼通り、
ゴウの人生を
強制終了させてやること。


本人も、十分に、
わかっているように。



その脳を、物理的に、
破壊してやる事。


距離をとる。


モニカを避け、

尚且つ、ゴウの頭に
照準を合わせる為に。


もう、迷わない。


ゴウと眼があった。
強烈な殺気。

トリガーに指をかける。


奴は、モニカの身長を
軽く越える跳躍をし、
俺の目の前に、その爪と牙を
振りかざして全貌を現す。

上腕を、交わせぬ程の速さで
鈎爪に裂かれ、鋭い痛みと共に
血が吹き出した。


「こんな救い方しかなくて、
すまない・・・ゴウ。」


照準は、狂う事なく、

銃口から、火花が散って。


音より早く

奴の体液が飛び散る。


モニカは、全身に、
奴の血液やら、
とびちった体液を浴び、
呆然と立ち尽くしていた。


俺達の目の前で、
ゆっくりと、
ゴウが崩れる。

ドラマみたいに、
こんな無残な死に対して、
感謝したり、
無念に
吠えたりしない。