モニカの部屋がある

・・・はずの
アパルトマンは・・・


ボロボロに朽ち果てた
コンクリートの基礎しか
残ってなかった。




現場には、

申し訳程度に
ポリスがいるだけで、
特に事情聴取や、
捜査をしている様子も
ない。



これだけ


何もかも

吹っ飛んでるのに。


目の前の
産廃の
オブジェと化した
コンクリートの残骸は、
明らかに
血痕やら肉片らしき
褐色の物体が、
付着しているに関わらず
採取される様子もなく
数台連なったトラックに
重機で積み込まれ、
片付けられていく。


まるで

最初から、

そこに、何も
無かったかの様に。


見られては


まずいモノだと
いうかのように。


養父の最期と被った。