「オマエ、俺の戸籍を
調べた様だな。
何を嗅ぎ回ってる?」

思いの他、強い言葉が
口をついた。

・・・モニカは、無条件に
俺を信じてくれるだろう・・・

自分が、
コイツにしでかした事なんざ、
棚にあげて、そう思っていた。


アノ時の事も・・・

洗脳した事も・・・

都合よく回避して。



自分を裏切る様な
行為にでた彼女を、
どうにかする事しか、
頭になかった。


『モニカを、自分の
思い通りにしたい。』

『味方につけたい。』

それだけだった。


そのための手段なんて
いとわなくて。


彼女が、苦しげに、
吐息をもらす事にも、
表情を歪める事にも、
構いやしなかった。


「何が目的で、調べた?」


「・・・興味よ。

惚れたオトコの事・・・
知りたいと思っちゃ、
ダメなわけ?

あんたが捨てたら・・・

その自由も・・・ないわけ?」