「旦那・・・?」

キムが、訝しげな表情をした。

「ああ・・・すまん。
その、マリアは、
アンドロイドのモデルだ。
間違いない。

ソイツとレオについて、
調べてくれ。

但し、極秘で。」

「なんだよ?
思いの外、重要人物だった
・・・って、ことか?」

事態を
把握しきれておらぬ、奴は
不思議そうな顔をした。


「ああ。その可能性は、高い。

そして、俺らは、相当
ヤバイ位置にいる。

キム、ヤバくなる前に、
逃げろよ。」


「わーったよ。
アンタもな。」

キムのコトバに、
軽く笑み応える。



・・・逃げるわけに


いかなくなった・・・


程度は、これから調べるが、


どうやら

俺は・・・


最初から

渦中の虫だった様だ。



「旦那。
・・・モニカの事、
頼んだぞ。」

「え・・・?ああ。」

一瞬、意識が
他へ飛んでいた。


「わかってる。」

俺が引き込んだんだ。

いまさら、解放したところで
逃げおおせる訳もない。


あとがない。


戦うしか、ない。