「おっ!ちょうど、いいところにいたな!」

職員室前。

担任の先生が出て来たところに。

ちょうど私は、居合わせてしまった。


「次の授業で、使うプリントだ。教室の先生の机の上に、置いといてくれないか?」

「はい。」

私は小さくうなずくと。

先生からプリントを受け取って、教室へと向かう。


階段を登って。

あの角を曲がれば、すぐに教室だ。


両手のプリントを。

落とさないように気を配りながら、私はそっと角を曲がろうとした。


そのとき。

突然誰かが、その角から飛び出して来た。