しばらくして。

ユリは自分の胸から、私を解放すると。

私の瞳を見つめて言った。

「ナナ、厳しいこと言うけど、よく聞いてね。」

私がうなずくと。

「あたし達まだ中二、子供だよね。そんなあたし達が、子供育てるなんて、とても大変なことすぎる。しかもそのお腹の子の相手が、実の父親だってバレたら、色々と問題も起こると思う。」

私はうつむく。

「だから・・・。」


中絶するべき。

その言葉が聞こえる前に。

「それだけはイヤ!!」

私は叫んでいた。


「でもナナ・・・。よく考えて、お願い。現実的な問題として、子供を育てていける?」

言い返すことが、出来ない。

ユリが大きく息を吸ったのが分かった。