自室の部屋のドアが、静かに閉まる。

それが終わりの、サイン。


抜け殻みたいに。

ベッドの中で、全裸のまま。

ノソノソと、私はそこから這い出して。


床に投げ出されて。

ぐちゃぐちゃになっている下着類と。

パジャマを拾っては、順番に着替え直していく。


いつの頃からか。

それはなにかの儀式のように、当たり前の行為。


親友のユリにさえも、話せない。

小さな。

でも大きな、秘密。


・・・ううん。

私は小さく、首を振る。


そんなたいしたことじゃない。

これは仕方のないこと。


だって私は、お母さんの“代わり”なんだもの。