「タクヤ今日は泊まってかないの?」


「わりぃ。バイト入ってんだ」


スニーカーの靴ひもを適当に結びながら言った。



「真面目ねぇ…」



バスタオル一枚の女が俺の後ろで関心なさげに見下ろしている。



合コンで知り合った1つ上の大学のオネーサン。


頭もスタイルもよくて男にはモテるらしい。


けど、別に俺と彼女は付き合ってるわけではないし、彼女には男もいる。


つまり俺は浮気相手ってわけ。



ドアノブに手をかけ、後ろを振り向いて彼女に軽くキスをしてから、部屋を後にした。