夢で見たのは

陽君と私が小学校の頃の話

ある穏やかな春の事

私は中学校一年生

お父さんの転勤が理由で
田舎町に引越してきた

田舎過ぎでもなく
都会過ぎでもなく

居心地がよさそうなイメージだった


「明日香ーお隣さんに挨拶に行くよ」

一階から呼ぶ母の声に
荷物を整理しながら
ぼーっと窓の外を眺めていた
私は現実に引き戻される


「はーい」