「へぇ〜好きな人いたんだ・・・」

「ベタ惚れだもんね−♪」

「ちょっ、楓−!!」

楓は、真っ赤なあたしをちゃかす。
だカラその時、あたしたちは空君の傷ついた表情に気づいてなかった。

今、空君がどんな想いをしてるのかも、わからなかった。


チ−ン♪

オーブンが焼けた合図が、部屋に響く。

「ほら玲奈、焼けたよ−♪」

玲奈や空君と話してたらあっという間だった。

楓は、手に鍋つかみをはめて
オーブンから作ったガトーショコラを取り出した。