すると、悟志がこちらに向き直り、



「何言ってんだよ!今日はお前がやりたがってたゲームソフト持ってきたんだからさぁ、これ、やろうぜ。」



と言ってズカズカと家の中に入って行ってしまった。



「お、おい!?」



なんてことだ。



「ごゆっくり〜。」



母が笑う。



このやろ〜覚えてろよ!まんじゅうみたいな顔しやがって。



俺は母を睨みながら、俺の部屋に向かう悟志を追い掛けた。



バン!



悟志が勢い良く部屋を開ける。



俺はごくりと唾を呑み、ちらりと押し入れに目をやった。



悟志はさっさとテレビの前に座り、ゲームをセットし始める。



「どうした?こっちに来いよ。」



僕はハッとして、



「あ、ああ。」



とその横に座った。



「ん?」



ふいに悟志が部屋の中を見渡す。



「なぁ。なんかこの部屋、変な臭いがしないか?」



ドキ!!!



心臓が口から飛び出るとはこのことだ。