「いらない」
 
反射的に断った。

「駄目よ。怪我したんでしょ?

早く治したいなら食べなさい。

栄養も付けずに身体が満足に動くとでも思ってるの?

絶対あり得ないわ。さあ来なさい!」
 

吉野は一樹の腕を掴んだまま、ぐいっと引っ張った。