壊れかけた人形。
 
それは、今の自分に一番近い存在でもあって。

「……だけど考えているより、

本当はずっと簡単に直せるって、気付かなかったのね」


 
私はもう、空っぽじゃないから。
今はそれが分かるの。
ねえ、私……誰だと思う?



「――晴喜?」