「どんなに綺麗な服を着せても、どんなに綺麗に化粧をしても、


中身はどこまでもぽっかりと暗いの。


私達に、そっくり……」
 
人形は、空っぽ。

晴喜は、宙を見つめたまま呟いた。

それが妙に、痛々しかった。

一樹は、目を伏せた。