死刑が確定した犯罪者は、刑の執行の日に予め固定され、

執行史の実行班の人間が到着した時には、

もう生命を絶てばいいだけの状態になっている。


つまり平たく言えば、
その後の「処分」自体は誰にだって可能なわけで、

別に自分達じゃなくてもいい。

でも、執行史以外の人間が、
犯罪者に手を下したという話は聞かないかないので、

多分そういった事は近年無いのだろう。

権力と知恵のある人間は、いつだって本当の意味で自らの手を汚す事を恐れている。

だから、一樹は『任務』としてそれを与えられたのだ。