寮とはCPGが暮らす場所だった。


一樹は執行史になった当時、執行庁からの圧力や束縛が嫌だった事と、

天来の天邪鬼精神が働いて寮に収まる事を嫌ったが、

かといって今のマンションに未練も思い入れも無かった。

それに、マンションに比べ寮の方が断然執行所に近い。何せ、同じ敷地内だ。


指揮官兼見届け人の進藤にも、小言を言わずに済む。

だから一樹は、二つ返事で「そうする」というような事を答えた。