「殺人未遂や薬を盛ったのが彼女の意思だったとして、
その後の行動はどうにも奇妙だった。

…まるで、何かに操られているような動きだったよな。

催眠術でも使われたか、あるいは…」


「それで、俺にどうしろっての?
言っとくけど、別に俺そういうの詳しくないし…」

やや皮肉を込めて一樹が突っかかると、

「別に。まぁ、今んとこそれ裏付け取ってる途中だし、
不明瞭な事多過ぎて何の対策も立てらんねぇから、
気にすんな。

……っつー方が無理か?」


「………」

一樹は、そっぽを向き、
ぼーっと何かを考えていた。