「はあ…」
鼻から息を吸い口から吐いた。
そっと立ち上がって沈む夕日をまた眺めた。
あたりは段々と暗くなり空にはいくつかの星が散らばっていた。
その時だった。
海のほうに何かきらきらしたものが見えた。
それは雲へと伸びる階段のようなものだった。
「何だろあれ…」
じーと見ているとその階段のようなものを上がる黒い服を着た髪の長い人らしきものが見えた。
そしてその女の人は私の立っているベランダとほぼ同じ高さまで来て立ち止まり、私のほうを見ている。
「ええ?」
ベランダから顔を出しその女の人を眺めた。
するとビューンと風をふかしてこっちにやってきた。
人間じゃない。
そうすぐ分かった。
「あなた、かわいそうな子ね…こんなに目がはれて…」
「は、はあ…」
私はびっくりして口が閉じなかった。
ここは11階。
ベランダのその先には足の踏み場なんてもちろん無い。
「う、浮いてるの?」
そう聞くと女の人はにこっと笑った。
鼻から息を吸い口から吐いた。
そっと立ち上がって沈む夕日をまた眺めた。
あたりは段々と暗くなり空にはいくつかの星が散らばっていた。
その時だった。
海のほうに何かきらきらしたものが見えた。
それは雲へと伸びる階段のようなものだった。
「何だろあれ…」
じーと見ているとその階段のようなものを上がる黒い服を着た髪の長い人らしきものが見えた。
そしてその女の人は私の立っているベランダとほぼ同じ高さまで来て立ち止まり、私のほうを見ている。
「ええ?」
ベランダから顔を出しその女の人を眺めた。
するとビューンと風をふかしてこっちにやってきた。
人間じゃない。
そうすぐ分かった。
「あなた、かわいそうな子ね…こんなに目がはれて…」
「は、はあ…」
私はびっくりして口が閉じなかった。
ここは11階。
ベランダのその先には足の踏み場なんてもちろん無い。
「う、浮いてるの?」
そう聞くと女の人はにこっと笑った。