「どうすりゃいいんだよ……」


足がすくむ拓馬。どんどん近づいてくるガイコツ。


「行くしかねぇか!」


と、拓馬は全力で小屋に向かって走りだした。


その行動を見て、ガイコツも走って追いかけて来る。速い。


「うわぁぁ!」


チラリと振り返った拓馬は、ガイコツに追われる恐怖に足が縺れ、転びそうになる。


だが、昨日よりも体力のある拓馬の走る速さは、ガイコツの速さを超えていた。


少しずつ距離を離していく拓馬。それでも無我夢中で走った。


小屋がもう目と鼻の先だという頃、後ろにはすでにガイコツの姿は無かった。


「よかった……諦めたか……」


フーっと安心すると、小屋の扉に手をかけた。


その瞬間、バチッと電流が流れる。


「痛!」


驚いて取っ手から手を離す拓馬。


そのとき、小屋の中から声が聞こえる。


『聖なる扉を開けたければ、ここから東へ行きジャーミス塔にあるハートの鍵を持って来なさい』