「わかったよ……」


「わかれば、よし!あ、あと、新しいお前の鎧だ。だいぶボロボロだから、着替えておけ。じゃあな」


鉄の鎧を差し出すと、男は歩き出した。


「ちょっと、待ってくれ!」


「うん?」


男は、足を止めて振り返る。


「お前……なんで普通に話せるんだよ?」


「……」


「名前は?」


「……竜太だ」


「竜太……」


「まぁ、またどこかでな」


そう言って、再び竜太は歩き出した。


「ちょっと待て、竜太!質問に答えてねぇぞ!」


「まぁ、そのうちな」


そう言い捨て、再び歩き出す竜太。


「待ってくれ!」


「なんだよ?」