竜太は歯をくいしばると、剣を音の方向へ構えた。


そこには、ボーンナイトが立っていた。


「ザコか……」


安堵の息を漏らす竜太。しかし、その姿を見てビクッとする拓馬。


「うろたえんな。お前は今、銀装備だろ」


竜太がそう言うと、ボーンナイトはこちらに向かって走り出してきた。


それを無視して歩き出す竜太。


「ちょっ……竜太!あいつだよ!倒してくれよ!」


走るボーンナイトを見ながら、慌てて竜太に言う拓馬。


「だから、お前でも倒せるって言ってんだろ」


「無理だよ!」


「バカ!装備を見ろ」


改めて、自分の着ている鎧を確認する拓馬。


そうだった、銀の鎧を着ているのだった。


しかしボーンナイトとの戦闘を思い出すと、とても敵う相手のようには思えない拓馬。


そうしている間にも、どんどん近づいてくるボーンナイト。


「竜太……」


戸惑い、声を掛ける拓馬。