慌てて言う人物。拓馬はその人の身なりに、ゆっくりと剣を降ろした。


「私、あなたを助けたいの!」


頭は、金髪のロング。顔はまるでアイドルのような顔立ちをした、キレイな女の子だった。年は、拓馬より少し下だろう。


薄いピンクの鎧を身に纏い、腰には剣がある。


「え?」


わけがわからず、とっさに聞いてみる拓馬。


「お前、誰だよ?」


「私は、回復魔法のルカ。ここで待ってたら必ずあなたが現れると思って……」


そう言うと、こちらに向かって微笑むルカ。


可愛い。少し、照れてしまう拓馬。


「なんで、俺を待ってたんだよ?」


「私、あなたと一緒にアークデーモンを倒したいの。私は、回復魔法を使える。役に立つと思う!」


ルカはそう言い切ると、真っ直ぐ拓馬を見た。


「……なんで、普通に話せるんだ?」


とりあえず、そう聞いてみる拓馬。


「私もあなたのように、神に選ばれし一人。でも私は、回復魔法しか使えない。私一人じゃ、アークデーモンを倒せない。だから、あなたのような勇者をここで待ってたの!」