同じモノを同じタイミングで食べ始め、早一時間。
無言が続くのが嫌で、思い切って口を開いた。
「………景大」
「ん、何?」
と、次の瞬間ー…‥
「このメニュー端から、端まで持って来い。ついでに赤ワインもつけろ」
偉そうな口調が後ろから耳に入った。
「しかし、お客様‥」
「お前、俺の言う事が聞けねぇって言うのかよ?なんならこの店、買い取ってもいいんだぜ?」
あ、怒るポイントそこなんだ♪
じゃなくて…
なんであの人あんなに、偉そうなの!!?
そりゃ、見た目は確かにお金持ちそうで、綺麗な顔立ちはしてるけど…
とりあえずすっごく偉そう!!!
「…なんか凄いね、あの人…」
あたしがほうけて景大に聞くと、
「凄いね、あの人…」
同じように答えた。
ある意味あの偉そうな人…通称イバレンジャーには敬意を賞したいわ。
そして青い顔をしている、隣の彼女にも…