「信じらんない!!」

あたしはみつおにビンタを一発お見舞いした

何がどうなったんだか、綺麗な放物線を描き、見事に一回転しながら、みつおは端から端に転げた。

「普通、女の子の服脱がせる!!!???」

「……それは、脱がせるだろうがよ!!仕方ねぇだろ、そんなスリットの入った服見てたら、ムラムラしたんだよ!!!」

ケッと吐き捨てるように、みつおは言った。

言っておくがココは道端だ。そこまでの大きな声を出したら、みんながこちらに目をやる。

ましてや、内容が内容なだけに、民衆はビックリ仰天なわけだ。

「ちょ、みつお、声が大きい!!!」

慌ててあたしはみつおに駆け寄り、シッと口に手を当てた。

「なんだよ、隠し事はしねぇって、あの時約束しただろ?」

「し、したけども…」

ココで適用されるんですね☆

「ちっ…大人しく着とけばいいものを、色が気に入らねぇからって、着ないでやがって」

いや、いやいやいや

色とかそんな問題じゃなくて、服の形の問題でしょ!!

「あんなの、恥ずかしくて着れらんないよ!!」

「色が気に入らねぇからって…」

「だから違ぇっての」

悪態をつきながらも、あたしはみつおに手を差し出した。

みつおはまんざらでもなさそうに、手を握り薄く微笑み言った。

「ったく、とんだワガママな淫乱小猫チャンだぜ…」

「まだ引っ張るの?」

あたしは中腰になって、立とうとしていた、みつおの手を離した。

みつおは綺麗な放物線を描き、見事に一回転して道の端に倒れた。


いと、哀れなり。