真輔とは、ずっとこんな仲だった。
だから、変な噂をされたりもした。
それを聞いても真輔は普通にしてるから、
私も気にしないことにした。
ある日の休憩時間だった。
「ねー…璃花はさ、佐伯の事恋愛と
しては見てないの?」
……。
いきなりだった。
未玖からの質問。
「佐伯は……良い奴だよ? 面白いし、
格好良い方だし、優しいし。」
「なら付き合えば!?」
未玖が、言い終わらないうちに
目を輝かせながら言った。
「うーん……でも、恋愛としては佐伯の事、
見たことないし。相手も、恋愛としては
見てくれてないよ」
これは私の正直な感想。
佐伯真輔は、野球部で坊主で、格好良い
と言えば格好良いけど、顔は可愛い系。
二重で、困った顔が可愛い。
前の学校でも結構モテていたらしい。
そんな奴が、私のこと好きになるはず
ないよね……。
なんて思っていると、さっきまで隣に
いた未玖がいなくなっていた。