……

………



薄れていた意識が、段々と蘇る



「んぁ…………」



うっすらと瞳を開けた



「気が付いたんだね………」



知らない男の人の顔が目の前に現れた



「先生、やっぱり……」


若い女の人の声も聞こえる



私、、、



確か愛俚沙さんと話してて



記憶を辿る



「先生そぉですよ!!やっぱり本人の意志がないままの堕胎手術は危険です!!」


また違う女の人の声がする



堕胎………


誰が…………



「あ、、、の………」



重たい瞼をなんとか全部開いて
男の人に話し掛けた


「……………」


男の人は黙ったまま、ほんの数秒の間私を見て、目を逸らした


「駄目だ…止めることなんて出来ないんだ、彼女を怒らせる事は絶対に出来ない……彼女は可哀相だが中絶してもらう。」



中、、、、絶、、



それってまさか……



「私、、の……事………」