「お待たせー」
ビールと一緒に出来た料理をテーブルの上に並べた。
小さなテーブルだから、二人分の料理を並べたらもういっぱいだ。
ビールをコップに注いであげて、
「圭吾。誕生日おめでとう」
と言うと、圭吾は少しだけ照れたような顔をした。
「ありがとう。……じゃ、いただきます」
圭吾の家でご飯を作ることもあるから、味の心配はしてないんだけど……いつもとは場所が違うから、何か緊張する。
「んまい」
「ホント? よかった」
食事も一段落した頃、細長い包みを圭吾に差し出した。
「ん?」
「プレゼント」
「……いらないっつったのに」
「でも、圭吾からもらってばっかりだもん」
「いいんだよ。真央がそんなこと気にしなくても」
「……受け取ってくれないの?」
「……ありがとう」
少し眉を下げた私に、圭吾はぽんっと頭を撫でてそれを受け取ってくれた。
「大切に使うな」
「ん」
──あの子のプレゼントはどうしたんだろう。