「なにするのよー!!!」


せっかく会えたのに! くっ付きたかったのに!


「まーまー。俺らも腹減ってるしさ、とりあえず学食行こうぜ?」

「ふん。湊磨くんなんて手洗い場の蛇口でもひねってなさいよ」

「ごめんね苺ちゃん。俺ら男子だからさ、飯食わないと部活もたないんだ」

「……」


大聖先輩の申し訳なさそうな笑顔にちょっとキュンとしたことは内緒よ、内緒。



「じゃあ、あたしも一緒に食べる」


ニコッと笑うと、忍が思いっきり眉を寄せた。


「?なぁに忍」

「お前は来なくて良くね?」

「…………はっ!」


やだ忍! まさか大聖先輩にキュンとしたことに気付いた!?


「あたしは忍一筋だから心配しなくていいのよーっ!」

「イテェっつーの!」


バシンッ!と忍の腕を叩き、ウキウキしながら教室を出る。


「マジでなくね? マジで一緒に食う気?」


後ろを歩く忍に振り返り腕に手を回すと、忍は怪訝そうにあたしを見下ろした。


「忍は牛丼ね。あたしラーメン食べる」

「ざけんな今日は焼肉定食だ」


えぇ……。まあ似てるからいいけど。