「忍って……ぶは! はははっ!!! 燈磨が言ってたのマジか!」
「ちょっと。何が可笑しいのよ」
「いやーそっかぁ。俺らが忍とマブダチなのが分かったわけね。そっかぁ、忍かぁ……ま、頑張れよ苺」
何その哀れんでるような目は。ていうか燈磨とのんがあたしを騙してたの知ってたの? 最悪な兄弟ね!
「それより忍は!?」
「忍なら教室だよ」
大聖先輩に怒っても仕方ないけど……仲良しならつるんでなさいよ。
ここに忍がいないことに口を尖らせると、湊磨くんが笑う。
「休み時間遊び来ればいいじゃん。俺ら2-3だからさっ」
……3組? それかなり素敵情報じゃない?
「ありがとう湊磨くん! 最悪な兄弟とか思ってゴメンね!」
「おうっ…て、え? 最悪?」
ニコッとご機嫌に湊磨くんと大聖先輩に笑顔を向ける。
「3組ね。毎時間行くわっ」
「え? 毎時…え?」
「ふふっ。じゃあね!」
「ちょ、苺!? 毎時間って何!? 俺が忍に殺される!」
湊磨くんが何か言ってたけど、あたしの頭には入らずスキップしながら教室に戻った。
すると戻ってきていたのんと燈磨が眉を寄せてあたしを見てくるけど、どうでもいいわ!
3組! 忍は2年3組! どんな教室かしら? 忍がいるんだから、それはもうとんでもない輝きを放っているに違いないわ!
「ふふ、えっへへ~」
「……おい、のん。妄想止めてやれよ。苺の顔コエーよ」
「マジックで顔に落書きでもしとけば? ファンシーな感じで」
休み時間の度に忍に会える!