ライがあたしの向かい側に立った瞬間、あたしはドキドキした。


『じゃあ…ね』

そう言って、笑顔で手を振った。

「じゃあな。渚…」


ライは笑顔で手を振り返した。
『たくさん、たくさんありがと。ライとは逢えなくなるけど…遠くから応援してるよ。頑張ってね』


「おぉ。渚こそ、頑張れよ。歌手になれるように、晴さんを…大切にな」

『うん。いろいろありがとね』

「俺こそ、ありがとな」