「ごゆっくりどうぞ」 そして、ドアが閉まり観覧車は時間をかけてゆっくりと上がって行く。 『わぁ…綺麗』 あたしは窓から見る景色に見とれている。 すると、自然に目から涙がこぼれた。 『あれ…何で涙がでるの』 何度、ふいてもあふれてくる。 『どうしてよ…なんで……』 必死にごまかしているあたしをライは強く抱きしめた。