「えなっ」


後ろから頭をポンっと

乗せてきたのは

きっと執汰の大きな手


「何〜?」


振り向くとやっぱり執汰


「何で今日はテンション
低めなんだよ」


いや、それは…とか

言えるわけでもなく…


「元気だよー」


最高の笑顔を執汰に向けた


「何、
作り笑顔なんかしてんの?
お前やっぱり変。
いつも変だけど
何か…もっと変だぞ」


やっぱりむかつくっ


「何よ!!その言い方!!
私より執汰のほうが
何百倍も変だっつーの!!」


「はいはい、今日の帰りに
チャリ置き場で待ってまーす」



そう言って歩きながら

後ろ姿を見せたまま

手を軽く振っていた



絶対に帰りに聞いてやる



何で私の変化に

執汰は気づいたんだろう