思い出したのは

学校に着いて1時間目が

始まった時だった。


「あ、あ〜あ〜」


私は机に倒れ込み

後悔していた


聞けなかったよ



「笑和?どうしたの?」


この声は逢紀ちゃんだ


顔を机から上げると

やっぱりいつもの

落ち着く笑顔の逢紀ちゃんだ


「ねぇ、逢紀ちゃん
私…執汰に…執汰の
好きな人を聞こうと思うんだ。」



「もし、富永君の好きな人が
笑和じゃなかったら
どうする?」


「え…」


「つらくない?」



「つらいよ…きっと
でも聞かなきゃ
心のもやもやが
取れない気がする」


「そっかあ
笑和がそこまで
考えてるんなら
聞いてみなよ」


「今日の帰りにでも
聞いてみます」


「何かあったらすぐ言ってよね
さあ、授業が始まるよ」



今日の帰りに聞いてやる


執汰にちゃんと聞けるかな?